つくし

つくしん坊。
つくしを漢字で書くと「土筆」。
よくぴったりの字を当てたなと感心してしまう。
小さい頃は、春の温かい日によく摘んだものだ。
この袴の部分を取るのは、母と祖母がやってくれて、甘く辛く煮てちょっとしたおかずになった。
野で摘むのは楽しいが、この袴をとる作業は、小さくてめんどくさかった。
子どもだったもので、すぐに飽きてしまうのは仕方がなかったかもしれない。
あんなに一杯に採ってきたのに出て来るのは、ほんのわずかな量になってしまう。
それが不思議だった。
今では、もう珍味の世界になってしまうかもしれない。
そういえばもう少したつと、田んぼの際に生えるノビロを昔は、よく採っている人がいた。
そういう人を見かけなくなったなと一瞬思ったが、その肝心のノビロが生える環境が無くなってしまった。
2013.3.14 麻生区上麻生